改めて、Football Coaching Laboratoryとは? 育成の始まりは指導者が自身の育成を

学ぶことをやめたら教えることをやめなければならない。

という格言がサッカー界にはあります。

そして、多くの方々が、日本サッカーを変えるためにこのような発言をし活動されています。

唐突な質問ですが「学び」とは何でしょうか。

指導とは何でしょうか。

欧州最先端の知識を学ぶことが「学び」で知識を伝達することが「指導」なのでしょうか。

少し考えてみる必要があると思います。

根本から考えませんか

そもそもスポーツとは何か?

サッカーとは何か?

認知とは何か?

技術とは何か?

指導・教育とは何か?

子どもとは?大人とは?

身体とは何か?

運動とは何か?

栄養とは何か?

心とは何か?

こちらも唐突ですが、このような疑問をお持ちになったことはあるでしょうか。

そして、この問いは重要だと思いますか。

おそらくどちらもない、と答える方が多いと思われます。

なぜなら、我々はそれらに対して漠然とした知を持ち合わせており、それらを問うことなく指導をすることができているからです。

そもそもを問い直すこと

例えば認知。

何を見て→どう判断して→どのプレーを選択するか、というようなプレー遂行に先立つ情報処理のプロセスとして捉え「頭の中で言葉として考える思考の改善」の指導をするようですが、スポーツ実践において言語的な思考が実行に繋がるのか、指導者と選手の見ている世界は一緒か、などの素朴かつ重要な問題は無視されたままです。

我々が持ち合わせている「漠然とした知」は往々にして「経験するソレ」とは隔たりがあり、「知識を頭に入れる」を学びと定義し、問われぬまま前提となっていることに無批判・無自覚でいると、指導者が自身に問いかけることは少なくなり、指導者を横暴にし、この態度こそが日本のスポーツ指導に纏わる問題の根本ではないかと思います。

FCLでは、当たり前を当たり前と見なさずに「探求」を行う過程で「自明視していたものが、実は自明ではなかった」という気づきを得ることが「学び」であり、重要だと考えています。

なぜなら「気づき」こそが「自身の変容」に繋がり、それこそが「学びの意義」であり、指導的関係とは情報の伝達-受容ではなく、全存在的な営みだからです。

たくさんの知識を頭に入れることが重要なのではありません。

論理的にサッカーを説明できることが素晴らしい指導なのではありません。

指導者は変わらなければならないし、その過程に居続けなければならないのです。

現場だけが重要なのか

昨今、座学や知識などは必要ない。

現場だ行動だ実践だ、と声高に叫ばれています。

机上の空論ではなく「生きた知」を獲得しろ、実践の中で問題に直面→悩み→行動のサイクルを回せという訳です。

確かに言いたいことはわからなくもないのですが、指導現場だけで指導者が変わり続けるプロセスがあるとは思えません。

なぜなら、サッカーの指導現場は「馴染みの世界」であり、指導以外の要素で満たされてしまうこともあるからです。

現場が大事なのは当たり前です。

サッカーを学ぶことも大事です。

ただ、「今までの自分の強化」は学びではなく、学びとは馴染みの世界の外での「出会い」にこそあり、サッカーの指導現場又はその文脈の外における経験・体験こそが必要なのです。

言説を生み出す

FCLでは「知の探求」をテーマとした「学び」を重視しています。

僭越ながら、FCLも日本のサッカー指導環境に少しでも変化を起こしたい、と思っています。

その変化とは「大人の変生」です。

育成の始まりは指導者が自身の育成をしなくてはならないのです。

では、どのように変化を作り出していくか。

まずは、そのような理念を掲げた場を作ること。

そして、サッカー指導に関するより良い「言説」を作り出すこと。

より良い「言説」とは、探求への道を開き気づきを与えるものです。

サッカー指導環境はサッカーを語る我々によって作り出されています。

だから、今のサッカー指導環境が好ましくないのであれば、我々のサッカーやスポーツ指導に関する「言葉」を見直し、より良いものにしていく必要があると考えています。

現状のFCLと今後のFCL

現在のFCLの活動としては、情報サイトと勉強会の開催。

今後はこれらに加えて、指導者養成、トークショー、それらの動画配信も増やしていきます。

全ては、知の探究とその態度、そしてスポーツ界を良くする言説を生み出す活動です。

知、探求、言葉、対話、学び

これらがFCLのキーワードになっています。

これまで述べたことに共感してくれる方がいれば、サッカーに関わる人はもちろん、その他のスポーツ関係者にも、ぜひFCLの活動に参加してほしいですし、コラボレーションなどができれば嬉しい限りです。

もちろん、まだまだ小さな団体でほとんど影響力を持ってはいませんが、このような想いを理解してくださる方と共に歩んでいけることを願っております。

 

Football Coaching Laboratory代表 髙田有人

 

RELATED関連する他の記事
PAGE TOP