ジュニアサッカーの怪我について スポーツ外傷・障害とは何か

サッカー選手に限らず、人生にケガ(負傷・外傷)・障害・病気など無い方が良いに決まっています。が...人間は失敗の中から真実を学び、新たな道筋を発見して『発展・進歩・成長』を繰り返す動物でもあり、失敗から学んだ財産:ケガ(負傷・外傷)・障害・病気などを負うことによって得た経験・知識・技術などが、個人個人の生活に、または社会全体への≪有効な財産≫として活用されていること、これも事実であることも間違いありません。失敗やマイナスと思われる現象・行為などから人間は学び、進歩してきました。

とはいえ、真剣にスポーツを行なうのであれば、大きな負傷・治るのが困難と思われる障害、ましてや病気などは、避けられるのならば可能な限り避けたいものです。スポーツの中での負傷・障害を可能な限り防止して、もしも負傷してしまったとしても、早く治したい・治ってもらいたいというのは、選手・選手の家族・関係者、全ての方の願いであるのは、間違いないところです。

前提的な理解として

ここで、よく見受けられる話や記事・文献が特定のスポーツ・競技をピックアップし、焦点を絞って

1:よくある負傷

2:好発部位(よく負傷する・しやすい身体の場所)

3:好発年齢

4:初期の処置の方法とリハビリ運動

5:予防運動・トレーニング

などを挙げている例。

サッカーで、よく見られる・よくある負傷としては

1:オスグット(オスグートとも呼びます):ヒザ下部分の成長痛を中心にした症状

2:フットボーラーズ・アンクル:サッカー選手は足首ねん挫が非常に多く、そのことから特定部分に起こってしまう障害のことなどをご存知の方は多いでしょう。

これらを代表とするサッカー関連の外傷や障害について、あらかじめ学習し、予防・早期の治癒をしようとしている指導者の方などが多いのは当然のことであり、誠実な対応だと考えます。

また、外傷の特徴を学習し、予防・対策として

・柔軟性の獲得

・走り方の研究・学習

・用具:靴などの有効性と適合性

などに気を配り、行動することはその最たる部分でしょう。

ですが、まずは言葉の理解として

1:スポーツ外傷とは何か?

2:そもそも外傷とは何か?

3:障害とは何なのか?

この説明から入ることで、根本を知っていただき、選手の方々の大きなご成長につなげていただきたいと考えています。負傷予防とプレーヤーとしての成長は、重なる部分が極めて多いと考えているからです。

スポーツ外傷・障害と、一般的な外傷・障害との違いは何か?

スポーツとは、日常生活とは、明らかに一線を引く特殊動作の集合体であり、日常生活における動作とは全く違う考え・捉え方・対応が必要になってきます。一般的な負傷の分類や対応の仕方を基本にして、スポーツという特殊分野からくる原因によって発生する外傷や障害がスポーツ外傷・障害というわけです。

外傷とは、一般的には何なのか?

身体の外からくる衝撃や刺激によって、身体部分のどこであっても損傷する(組織・臓器なども含めて)ことを言います。傷・創傷(そうしょう)・擦過傷(さっかしょう:すり傷のこと)などの、実際に出血するものも含めたものを、医療全般の捉え方としては外傷と言います。

ここでは傷・創傷(そうしょう)・擦過傷(さっかしょう:すり傷のこと)など、実際に出血するものを含めない外傷:骨折や脱臼(だっきゅう)、ねん挫(ねんざ)、打撲、挫傷(ざしょう:肉離れ):このことを指します。

では、スポーツ外傷とは?

1度の外力(外力:身体の外側からうけた力・衝撃・刺激などの総称)によって発生・受けた損傷を指します。

一般的に言われる障害とは何なのか?

実は「障害」という言葉には、かなり大きく広い意味が含まれているので、ここでは身体の筋肉・骨・靭帯などの運動機能に直接かかわる部分についてのお話とし、広い意味の中に含まれる「社会生活の中での不都合」などには言及しないものします。繰り返し反復する負荷によって起こる、身体の色々な部分の(組織・臓器も含めて)不具合・不都合、身体の筋肉・骨・靭帯など運動機能に直接かかわる部分について、この様にお考え下さい。

では、スポーツ障害とは?

スポーツの中の特殊・特別・特有の繰り返す・反復する動作によって、主に身体の筋肉・骨・靭帯などの運動機能(時には運動機能以外の部分:例えば脳など:にも起こる)に発生し、受けた損傷ということです。

スポーツ外傷・障害は、その全て100%を防ぐ・予防するということは不可能です。これは現実問題として、絶対に受け止めなくてはいけません。しかし、反面、全てのスポーツ外傷・障害による決定的なダメージ・損傷・不具合から選手を守るという意識と行動は、常に全関係者、特に指導者と呼ばれる方々は持っていなくてはいけません。選手の人生・未来の行き先に、不慮のものによる制限をかける様なことは、絶対に避けなくてはいけないからです。また、身体が受けるダメージ・損傷・不具合は、必ず精神面にも何かしらの影響を与えます。

目の前の現実:外傷を見つめ、対策することから、さらに歩を進め、踏み込んでの考え

近年、スポーツ・競技の上達を考えるにあたり

・スポーツなどの専門的動作を考えるより以前に、身体の一般的動作を考え、改良する。

・一部分が故障した時に、その部分のみを考慮すると同時に全体像をとらえる。

・専門的な練習時間に充てる(あてる)時間よりも、一般的生活に充てる時間の方が遥かに長いので、改善・修正・修復・治療などの際には、そこをベースにして考える。 

この様な考え方が、広く深く浸透するようになりました。見える部分と同時に、見えていない部分にもアプローチの手を差し伸べるとも言える思考であり、将来の大選手や、未来への輝ける人材を育てる上でも、欠かせない『伝承するべき考え』でしょう。 

スポーツや競技の中で身体が受けるダメージ・損傷・不具合を、負の遺産として残すようなことは絶対にあってはいけません。今回は、外傷・障害などの単語の持つ意味と、スポーツ外傷・障害の予防・早期治癒(そうきちゆ:早く治す・治るということ)に関する基本的な考え方などをご記憶ください。

 

執筆者
小野卓弥(おの たくや)

おの整骨院院長 
柔道整復師(国家資格=厚生労働省:平成11年4月取得)

小学校・中学ではサッカー(スポーツ少年団・部活動) 県大会優勝2回(新人戦)・準優勝2回 昭和60年4月=山形県立鶴岡工業高校入学  柔道部に入部:県大会ベスト8が3回 。 昭和63年4月=法務省:矯正局=関東管区管轄=黒羽刑務所・保安課拝命(法務事務官・看守) 平成4年4月から法務教官(喜連川少年院:教官)併任  柔道に実業団登録:この間、活動し、国体強化指定(21歳~25歳) 平成7年2月末日付けで依願退職。 平成7年3月~平成8年2月まで、文京区体育指導員として文京スポーツセンターに勤務。 平成8年3月~平成17年2月まで、埼玉県草加市の接骨院、足立区の接骨院、埼玉県越谷市の整形外科での勤務を経て 平成17年3月~東武スカイツリーライン北越谷駅西口にて外傷専門「おの整骨院」を開業。 平成7年から縁あってロシアの格闘技(国技):サンボに傾倒し組み技格闘技分野と(多少の)総合格闘技に関わる者として活動も平行。  トレーニング指導については、2013年からハードスタイル・ケトルベル・インストラクター資格取得 (世界最大のケトルベル関連団体:日本国内での日本人は4人が取得) 身体活動からさらに派生して、人生へのプラス要因が極めて多いトレーニング手法であると考え、普及にも尽力。

 

 

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