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2017.07.21

なぜトレーニングは必要なのか 理屈で身体は動かない part1

運動神経がいい、スポーツ万能 逆に運動音痴というような表現はそもそも何を意味しているのでしょうか。生まれつき、先天的に器質的な障害がなければ、すべての子供は運動音痴と言われる子供はいないといえます。

それでも人間だけが他の動物に比べて未熟児の状態で生まれてきます。これはよく言われるように、大脳が異常なまでに大きくなってしまったが故の器質的な要因によるものと言われます。

頭のいい子とはいいますが体のいい子とはあまり表現はしません。

トレーニングという言葉の定義とは何か?をここで論ずることはしません。しかしトレーニングという言葉が一人歩きするところからトレーニングの為のトレーニングという結果になることが多いかと思われます。

生れたときにすでに完成している脳と死ぬまで完成しない脳

先程も書いたように、人間という動物は他の動物と比べて、一人で生きていくための能力が身に着くまでにはるかに多くの時間を必要とします。特に移動能力、動物という「動く生き物」にとっては致命的と言えるこの運動能力の習得は、本来生死にかかわる重要な能力と言えます。

健康な赤ちゃんはとにかく良く動きます。じっとなんかしていません。それは、運動という身体を動かすことを覚えると、それを使うことで脳は一つの快感を覚えることになるのです。生物にはホメオスタシスという自己正常化機能を有しています。恒常性と訳されることもありますが基本的には同じような意味になります。

バランスがいい子ほど良く動きます。右に行けば左に戻し左に行けば右に戻します。これは前後でも同じことが言えます。そこには自我という自分の中の中心が存在するから出来る事ともいえます。

七転び八起き これは今風に言えば、バランストレーニングを指していると言えるのではないのでしょうか。またこれは回復力とも表現できます。小さいときは転んで痛い目にあってもまた立ち上がりそしてまた転びます。実は、これが出来るのはすでに完成された脳、つまりは脳幹脊髄系と大脳辺縁系と言われる脳の方が大脳新皮質と言われる脳より優位にあるからと言えるのです。

現代のトレーニングの主流は大脳新皮質が主導権を握っている人間機械論によるものといえます。しかし理屈は大人にはある程度通用しても、児童期のジュニアと呼ばれる世代には少し事情が異なってくるのです。

理屈で身体は動くのではない

小さいときに親から「勉強しないと将来苦労するから勉強しなさい」と叱られた思いは多くの方が経験したことがあるとは思います。しかし、いくら理詰めで説明されても子供はそんなことはどこ吹く風。赤ちゃんにもっと動きなさいと叱る親はいないはずです。赤ちゃんは本能のまま動き回ります

しかし大きくなりスポーツとなると少し事情が異なってきます。ましてやスポーツの為のトレーニングとなるとそれをいかにサボるか、楽をするかということを始めるものです。

次回は運動とスポーツの違いについてさらに深めていきたいと思います。

 

執筆者紹介
内田真弘 
1970年3月10日生まれ

神奈川衛生学園専門学校 東洋医療総合学科  教員
横浜国際プールはりきゅうマッサージ室    室長
筑波大学 理療科教員養成施設       非常勤講師
東京衛生学園専門学校 東洋医療総合学科    非常勤講師
東京衛生学園専門学校 臨床教育専攻科     非常勤講師
ヒューマンアカデミー横浜校 トレーナー科     非常勤講師

ドイツ VPTアカデミー 認定 スポーツフィジオセラピスト
ドイツ VPTアカデミー 認定 PNF 

神奈川衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業後、ドイツ、フェルバッハにあるVPTアカデミーフィジオクラスに招聘され、スポーツフィジオ、マニュアルセラピー、PNFなどのアシスタントを務め、帰国後は各種専門学校での講義、治療院での患者さん、アスリートの治療、指導にあたる。日本サッカー協会主催の第56回サッカードクターセミナーでは「スポーツ競技に対するゼロ式姿勢調律法の有効性」を講義。神奈川体育センター主催のアスリートサポート講座での姿勢と呼吸についてのセミナーや、神奈川県体育協会主催での「PNF]セミナーなど各地で講演なども行う。指導しているアスリートもプロ野球、スピードスケート(オリンピック日本代表選手)、フィンスイミング日本代表、プロボクサー、サッカー、レスリング、テニス、ダンスと幅広く行う。

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