栄養論 栄養素

2017.04.22

高タンパク食が果たしてベストチョイスなのか? ①

「スポーツ選手の身体作りにはタンパク質が欠かせない」「体重1kgあたり2gのタンパク質を摂ろう」「卵はアミノ酸スコア100の完全栄養食」など、栄養に関する記事には必ずと言っていいほど「タンパク質・アミノ酸」という文字が出てきます。ここで一度立ち止まり、一緒にタンパク質を掘り下げていきましょう。

なぜタンパク質がこれほどまでに注目されるのか?

タンパク質が重要とされる理由はいくつかありますが、今回は3つだけ挙げてみます。

1.私たちの身体は、水分を除くと60%がタンパク質でできている。

2.脂肪のように貯めておくことができない。

3.体内で合成できないものがある。

 

あなたの筋肉だけでなく、肌や爪や脳などのあらゆる組織を作り、またホルモンや酵素、免疫物質を作り出す材料でもあります。炭水化物・脂質と共に3大栄養素と呼ばれ、心身の様々な働きに深く関わっていることはご存知でしょう。

また脂肪のように貯めておくことができず、常に体内で分解と合成を繰り返しています。しかし、加齢と共に合成能力は低下していき、不足すると活力の減退や肌荒れ、免疫力低下など心身に悪影響をもたらすと言われています。

そもそもタンパク質とは、アミノ酸の集合体のことです。種類は約10万種あるとも言われていますが、そのいずれも、たった20種類のアミノ酸の順序や組合せの違いによって作られています。このうち体内で合成できない9種類は必須アミノ酸と呼ばれ食品からの摂取を勧められています。

※必須アミノ酸:バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、トレオニン、ヒスチジン、トリプトファン、メチオニン、フェニルアラニン。

タンパク質を分類してみましょう!

タンパク質を豊富に含むものの代表例を6つ挙げてみます。

①牛肉 ②豚肉 ③鶏肉 ④魚介類 ⑤大豆製品 ⑥プロテイン

これらを「食品」と「補助食品」に分けてみましょう。

①②③④⑤が「食品」、⑥が「補助食品」ですね。

では5つの食品を「動物性食品」と「植物性食品」に分けてみましょう。

①②③④が「動物性食品」、⑤が「植物性食品」ですね。

続いて4つの動物性食品を「陸上動物」と「水中動物」に分けてみましょう。

①②③が「陸上動物」、④が「水中動物」ですね。

最後に3つの陸上動物を「4足歩行動物」と「2足歩行動物」に分けてみましょう。

①②が「4足歩行動物」、③が「2足歩行動物」ですね。

ここまでの分類でお分かりのように、「タンパク質」と一言で表される食品も、それが

食品なのか、補助食品なのか?

動物性なのか、植物性なのか?

陸上動物なのか、水中動物なのか?

4足歩行なのか、2足歩行なのか?

を考える必要があるのです。

タンパク質は重要である、ということは再認識して頂けたことと思います。しかし「重要だから積極的に摂る」という表面的なところで留まっていると、パフォーマンスアップには繋がっていきません。分類も意識することで視野を広げる必要があるのです。次回は今回の分類を基に、さらに一歩踏み込んでタンパク質について一緒に考えていきましょう。

 

※こちらも合わせて読んで頂けると理解が深まります。
栄養素を考えない栄養学vol5 高タンパク食が果たしてベストチョイスなのか? ②
https://fcl-education.com/nutrition/nutrient/nutrition-nature-hippocrates/

 

執筆者紹介
久保山誉 
□保有資格
NESTA(National Exercise & Sports Trainers Association)認定
ニュートリション(栄養学)スペシャリスト
ダイエット&ビューティースペシャリスト
シニアフィットネストレーナー
ファイトライフトレーナー協会認定 ファイトライフトレーナー

静岡県生まれ(1976年)。高校時代よりレスリングを始め、大学時代に総合格闘技に転向。総合格闘技「修斗」にて、世界バンタム級4位まで登りつめる。基本的性分として「めんどくさがり屋」であるため、格闘技時代の減量においても「いかに楽にできないか」「心と身体にストレスがかかりにくい減量法はないか」と常に模索を続ける。その傍らフィットネスクラブで働き続け、個別運動指導6,000回以上、個別栄養指導600人以上を実施。60回以上に亘る自らの減量体験と、クライアントの減量体験を体系化し、「いかに楽にストレスをかけずにボディメイクをするか」ということを、書籍「たった10個のルールで疲れ知らずの極上の健康を手に入れる食事術」にまとめる。

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