栄養論 栄養と体

2017.03.27

栄養素を考えない栄養学 豊かな自然があってこそ、豊かな栄養が得られる

自然破壊、地球環境の悪化が叫ばれて数十年が経過しております。「温暖化」「森林破壊」「オゾン層破壊」「水質汚染」「水不足」など。また、身近なこととして「猛暑」「集中豪雨」「大気汚染」「ごみ問題」などがあります。栄養と自然環境は、切っても切れない間柄にあります。

世界一の食料廃棄率、日本

現代の日本は、歴史上稀に見る飽食期であることは間違いありません。コンビニ・スーパーを含め、全国に80万店を超える飲食店があるのですから。しかし、海を越えた地球の裏側では、今日の食事もままならず餓死している人が、毎日約5万人もおります。そして、あまり報道されませんが、日本の食料廃棄率は世界一です。年間5,600万トンの食糧を輸入して、1,800万トンを廃棄しています。これは表面的な「ごみ問題」に留まりません。食料を得るために、森林を伐採して農地や牧草地にしているため、温暖化・森林破壊に拍車が掛かっていくとも言われます。また、目に見える廃棄物の奥には、動物や植物が育った過程で費やされた穀物や水も含まれています。それらも一緒に廃棄しているということなのです。

栄養とは「動物・植物の命と時間を頂くこと」ということは申し上げました。廃棄するということは、それを粗末に扱うということですので、巡り巡って自らの命と時間もおびやかされるということになります。端的に言うと怪我をしやすく、また病気にもかかりやすくなるということです。

食事を残し廃棄したからといって短期的には、痛くもかゆくもありません。長期的視点、海を越えた地球の裏側では何が起こっているのか、というグローバルな視点を持ってこそ、競技者としての人間力も高まっていくのです。食べ物を粗末にする人間が、自分を、他人を、そして生まれ育った国を大切にできるはずもありませんから。

合掌 ~手を合わせることの意味~

「手を合わせてください。いただきます!」

あなたも幼稚園・小学校の時には、毎日やっていたことでしょう。しかし、大人になってからはどうでしょうか。今朝の朝食時、しっかりと手を合わせて挨拶をしましたか?日本人は、お寺にお参りに行くと手を合わせます。仏教ではまず手を合わせる事から始まる、と言われています。では、なぜ手を合わせるのでしょうか?

『右手と左手というのは、同じ手でありながらそれぞれ役割があり、常に違った働きをしています。右手が箸を持てば左手はお茶碗を持ちます。右手がペンを持てば左手は紙を押さえます。また右手を私とすれば左手は相手となります。仏教では右手が私なら左手が仏様、神道では右手が私なら左手が神様となります。仏様と自分とが一つになり、神様と自分とが一つになります。ご飯をいただく時にもまず手を合わせますね。食事をいただく時には、食材の命と自分の命が一つになる。相手と自分とが一つになるというところから始まります(盛重寺住職 平尾宗信)。』

手を合わせる意味がわかった今、次の食事からもしっかりと手を合わせ、感謝の気持ちを形に表していきましょう。合掌をしての「いただいます」「ごちそうさま」は、たった1秒の儀式なのですから。

私たち人間は、自然の一部にすぎません。そして、食べ物である動物・植物も自然の一部です。その自然に意識を向け行動をしていくことが、豊かな栄養を摂り入れることに繋がり、パフォーマンス向上の入口に立てるのです。

執筆者紹介
久保山誉 
□保有資格
NESTA(National Exercise & Sports Trainers Association)認定
ニュートリション(栄養学)スペシャリスト
ダイエット&ビューティースペシャリスト
シニアフィットネストレーナー
ファイトライフトレーナー協会認定 ファイトライフトレーナー

静岡県生まれ(1976年)。高校時代よりレスリングを始め、大学時代に総合格闘技に転向。総合格闘技「修斗」にて、世界バンタム級4位まで登りつめる。基本的性分として「めんどくさがり屋」であるため、格闘技時代の減量においても「いかに楽にできないか」「心と身体にストレスがかかりにくい減量法はないか」と常に模索を続ける。その傍らフィットネスクラブで働き続け、個別運動指導6,000回以上、個別栄養指導600人以上を実施。60回以上に亘る自らの減量体験と、クライアントの減量体験を体系化し、「いかに楽にストレスをかけずにボディメイクをするか」ということを、書籍「たった10個のルールで疲れ知らずの極上の健康を手に入れる食事術」にまとめる。

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